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初めてのアヌシー国際アニメーション映画祭を訪れて

CG-ARTSでは、「New Way, New World: Connecting Japanese Animators to the World」(通称:NeW NeW)という短編アニメーション分野のクリエイター等育成支援プログラムを、「クリエイター支援基金(Japan Creator Support Fund)」の一環として、文化庁と日本芸術文化振興会とともに主催しています。本プログラムは、海外進出に強い意欲を持ち、将来海外での活躍が期待される国内の短編アニメーション作家を対象に、育成から海外展開までを一体的に支援するものです。
このNeW NeWの一環として、2026年6月21日(日)〜6月27日(土)に開催されたアヌシー国際アニメーション映画祭と併設されるアニメーション見本市「MIFA」に支援作家の派遣を行いました。私にとってアヌシーを訪れるのは今回が初めてです。本記事では、作家の皆さんに同行した事務局の立場から、映画祭やMIFAの会場で印象に残ったことを紹介します。

◾️会場・イベントの様子


街全体がアニメーションに包まれる一週間

アヌシー国際アニメーション映画祭は、フランス東部のアヌシーで毎年開催される世界最大級のアニメーション映画祭です。長編・短編作品のコンペティションや特集上映、屋外上映など多彩なプログラムが実施され、世界中からアニメーション関係者が集まります。

映画祭の開催期間中は、上映会場だけでなく、街中や湖畔でも作品について語り合う人々の姿が見られ、街全体が映画祭に包まれているような雰囲気でした。

日中は厳しい暑さでしたが、夜は日没が遅く、21時を過ぎてもなお空が明るく感じられました。上映やイベントが終わったあとも街のにぎわいは続き、朝から夜までアニメーションを身近に感じられる環境が印象的でした。

特に印象に残ったのは、アヌシー湖の湖畔に設置された巨大な野外スクリーンで行われる上映です。日が暮れると、多くの人が湖畔の芝生に集まり、開放的な空間でアニメーション作品を楽しんでいました。映画祭の参加者だけでなく、市民や観光客も思い思いに作品を鑑賞する光景からは、街全体で映画祭を楽しんでいるアヌシーならではの雰囲気が感じられました。

夜が更けても賑やかな街を歩きながら、映画祭の熱気が夜遅くまで街全体に広がっていることを実感しました。

■ 交流・体験したこと


世界中のアニメーション関係者が集うMIFA

MIFAの会場には、世界各地の制作スタジオ、教育機関、公的機関などがブースを出展していました。国や地域ごとに異なる取り組みが紹介され、会場の各所で打ち合わせや作品紹介が行われていました。
英語で交わされる会話の内容をすべて理解できたわけではありませんが、多くの参加者が、自身の作品や企画について積極的に言葉で伝えている姿が印象に残りました。作品を制作することに加えて、その背景や意図を相手に伝えることも、国際的な場では重要なのだと感じました。

■ 成果・発表内容


MIFA Partner PitchでNeW NeWを紹介

今回のアヌシー滞在の最大の目的は、MIFAで行われる「Partner Pitch」への参加です。NeW NeWの活動や参加クリエイターを紹介する機会として、作家と事務局が登壇し、世界中の映画祭関係者やプロデューサーを前に、プログラムの概要や作品・新作企画についてプレゼンテーションを行いました。

私は、現地での登壇がかなわなかったNeW NeW採択作家のプレゼンテーションを英語で代読しました。大勢の海外関係者を前に緊張しましたが、前列に座っていたNeW NeWの作家のみなさんとアイコンタクトを交わしながら、最後まで読み切ることができました。終わった瞬間は大きな安堵と達成感があり、自分にとって忘れられない経験となりました。
登壇した作家たちは、オーディエンスを巻き込みながら会場を盛り上げる場面もあり、トレーニングした経験を生かしたプレゼンテーションを披露していました。また、これまでのNew Newの活動を通じて交流のあった映画祭関係者やクリエイターの方々も来場し、プレゼンテーション後には再び言葉を交わす機会もありました。

プレゼンテーション後のカクテルイベントでは、登壇した作家や事務局が海外のクリエイターやプロデューサー、映画祭スタッフと交流しました。上映やプレゼンテーションだけでなく、その前後に生まれる会話や出会いも映画祭の大切な要素であることを実感しました。

作品を発表し、人とつながる場所

初めて参加したアヌシー国際アニメーション映画祭は、作品を上映・発表するだけでなく、人と人とをつなぎ、新たな挑戦や創作のきっかけを生み出す場でもあることを実感した一週間でした。世界中から集まった人々が作品や企画について自然に語り合う姿はとても印象的で、国際映画祭ならではの魅力を肌で感じることができました。今回の経験を糧に、再びアヌシーを訪れる際には、より積極的に現地の方々と交流し、新たな学びや出会いを重ねていきたいと思います。

公開日:2026年9月7日

文・写真:本間(CG-ARTS文化事業部)

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